2021年度第1回年次大会 実施報告
大会実行委員長 山田 剛史
日本アカデミック・アドバイジング協会(JAAA)は、2021年8月28日(土)に、協会として初めてとなる第1回年次大会を開催しました。
世界的な新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、残念ながら対面での開催が叶わず、オンラインでの開催となりましたが、70名の教職員や学生の皆様にご参加いただきました。第1回大会では、「アカデミック・アドバイジングの多様性と可能性」と題して、6件の自由研究発表、JA3 Room、シンポジウム、3つのテーマ別ワークショップを実施しました。
自由研究発表では、アカデミック・アドバイジングの担い手やその専門性と育成、ピアサポート学生の活用など、様々な階層の人材がアカデミック・アドバイジングに取り組んでいる実践を中心に発表され、参加者の皆さんとの活発なディスカッションが展開されました。
シンポジウムでは、アカデミック・アドバイザーの可能性について、異なるバックグランドをもつ3名のアドバイザー、島田敬久氏(立命館大学)、嶋田みのり氏(東北学院大学)、鈴木浩子氏(日本薬科大学)が登壇し、各自の実践の報告から、今後の展望まで幅広く議論がなされました。JA3 Roomでは、寺﨑昌男氏(桜美林大学)をお招きし、日本の高等教育におけるアカデミック・アドバイジングへの期待についてお話いただきました。
本年次大会の特色でもある、会員によるテーマ別ワークショップでは、参加者のもつ多様なニーズに応えるべく、アドバイザーの能力開発に資するもの(JA3版ポートフォリオ作成ミニミニワークショップ)、対象となる学生に着目したもの(学生物語り)、ピアサポート学生の養成に関するもの(学生を支援する学生の養成法ワークショップ(導入編))など多様なテーマが取りあげられました。
大会参加者に対するアンケート結果(N=36)においても、全回答者が満足(満足83.3%+やや満足16.7%)と回答いただきました。自由記述では、「自由研究発表の時間。40分枠は、他の学会などと違って、1つ1つ消化でき、十分バトンタッチできるちょうどよい長さだった」、「既にAAについて本格的な取組をしている事例から、未だ整備段階・検討段階にある大学・高等教育機関まで、幅広い参加者に対して参考になる情報が多く含まれていた」、「日頃目の前のことに取り紛れることばかりですが、大会を通じて全国各地の取り組みをお伺いすることができ、勉強になること、気づかされることばかりでした」など、多数の肯定的なフィードバックをいただきました。これらより、参加者の皆様にとって有意義な時間と情報を提供できたとともに、アドバイザーとして活躍する一助になることができたのではないかと捉えています。
最後になりますが、本大会にあたり、ご協力くださった関係各位の皆様に改めて御礼申し上げるとともに、次年度以降の大会がより活発なものになるよう、今後の活動にご支援・ご参加頂けますと幸いです。